「書き方」編では、高橋源一郎は純粋に自分の詩を書くことが本当にできないという告白が興味深い。創作をするには、作品の種類によって異なるモード、ノリが必要であるという意味のようだが、小説家の頭の中をのぞけた気がした。
「高橋 詩だと意識し出した途端、想像力がまったく働かなくなるんです。でも、小説の中に登場する詩だってことにすると書けるんですね。ある詩人の生涯を書けって言われて、彼が書いた詩であれば平気で書ける。自分でも謎なんですよ。」
で、人間の脳にコピーガードみたいなものがかかっていて、本人の意思ではなくて、ふっと解けることがあれば、誰でも小説や詩を書けるようになるという話。ちなみに、たくさんの小説を翻訳している柴田氏も小説は書けないそうだ。
文章はいっぱい書くのに、小説を書けない私としては、具体的なコピーガードのはずし方を知りたいところだが、ヒントをもらった気がする本だった。
柴田さんと高橋さんの小説の読み方、書き方、訳し方 - 情報考学 Passion For The Future